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本経寺 大村藩主大村家墓所(長崎県大村市)

         大村

大村市の長崎街道沿いにある大村藩主大村家の菩提寺本経寺は慶長13(1608)年、本瑞院日恵上人開山・大村藩初代藩主大村丹後守喜前開基の日蓮宗の寺院です。寺を訪れる途中の旧長崎街道沿いから人間の背丈よりも高い塀越しに見てもそれよりもはるかに高い墓石がたくさん並んでいるのが確認できます(本経寺は過去すでに記事にしていますが今回再訪してきたので改めて記事にします)。


 
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山門
藩主菩提寺に相応しい立派な山門です。
          
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本堂
               大村

本経寺のソテツ(大村市指定天然記念物)
本堂前にある樹齢350年以上というソテツは市の天然記念物。広い境内にはこの蘇鉄以外にも多くの古木があります。

           大村

大村藩主大村家墓所(国指定史跡)
ここに来るのは08年以来2度目ですがやはり間近で見ると墓石の大きさ・高さには圧倒されます。大村家は初代藩主喜前の父純忠が日本初のキリシタン大名として知られておりキリシタン禁教令後も幕府から警戒されていました。喜前は親交の深かった加藤清正の勧めもあってキリシタンから日蓮宗に改宗して以降(当寺開山日恵上人は清正の菩提寺本妙寺日真上人の高弟)、領内のキリシタンを激しく弾圧するなど幕府の嫌疑を晴らすために懸命になります。

長崎街道は西国大名監視の任も帯びている長崎奉行(幕府旗本)が赴任の際などに通るために必要以上に私たちは改宗していますというアピールをするため墓を巨大化させてわざと街道からも見えるようにしたわけです。そういう歴史的背景などもあり大村家墓所は国史跡の指定を受けています。


               大村

7代藩主大前純富の墓
廟所入ってすぐのところにある巨大な五輪塔は7代藩主純富の墓。大きな墓が多い大村家墓所内でも最も大きく高さ6.95メートルもあります。

           大村

大前喜前・純伊霊屋
初代藩主(19代)喜前と16代純伊の墓があります。霊屋の前には喜前に殉じた西太郎左衛門と朝鮮人秀山(波佐見焼の祖という説あり)の墓もあります。

           大村

左の五輪塔墓が喜前、右側の五輪塔墓が純伊の墓で文化2(1805)年に再造されたもの。純伊は戦国時代に有馬氏に一度この地を追われますが後に奪回、それを祝った領民たちが献上したのが大村寿司の謂れと言われますがなぜ数代前の彼の墓が喜前の墓と同じ霊屋内にあるのか謎です。

純忠の墓も教会を経てここ本経寺に改葬された記録があるようですが、彼の経歴を考えると表立って墓を建てることは出来なかったのかもしれません。


               大村

2代藩主純頼の墓
従五位下民部大輔 墓所内では最も古い墓です。藩主による中央集権体制確立のため一門衆の領地没収を強権的に行う御一門払いを実施し、父喜前と同じくキリシタンを激しく弾圧したため彼もまたキリシタンにより暗殺されたと言われます。

               大村

クルス燈籠
大村家は日本で最初のキリシタン大名であり徳川幕府のキリシタン禁教に伴い仲の良かった加藤清正の勧めで日蓮宗に改宗し幕府の疑念を晴らすためにキリシタンに一転激しい弾圧を加えますが大村家家中にも棄教できない人がいたのか、弾圧したキリシタンへの供養なのか、はたまた実際はキリシタンとは何も関係のないただの文様なのか?墓所内には十字架が刻まれたクルス燈籠があります。


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3代藩主純信の墓
純頼が急死し大村家は改易の危機を迎えますが家老らが奔走し無事2歳で藩主に就きます。彼の墓から高さ6メートルを越える巨大な墓へなっていきます。

          大村

小佐々市右衛門前親の墓
大村家家老で純信の傅役を務めた人物であり純信に殉じます。


               大村

華丸の墓
小佐々市右衛門の墓の右側にある小さなお墓は彼の愛犬華丸のお墓です。市右衛門の遺体が荼毘に付されている最中に火の中に飛び込み主人の後を追った華丸を供養するために主人の墓の横に建てられた日本最古の犬のお墓で、側面などに華丸への追悼文が刻まれています。

          大村

家老松浦家墓所
大村藩筆頭家老家。祖は大村純忠の弟で宗家松浦家(相神浦松浦家)当主となっていた松浦盛の子松浦右近頼直。頼直は長崎領主長崎甚左衛門の婿養子となりますが江戸時代に入り長崎が天領になったことに甚左衛門が反発し出奔(田中吉政に仕える)、直頼が舅に長崎の代替地として与えられるはずだった知行の一部を喜前により与えられ後に2代藩主純頼の舅、3代藩主純信の外祖父となります。奔走し幼少の純頼を藩主とすることを幕府に認めさせた大村彦右衛門家と並び家中では藩主一門家老として格段の待遇を受けています。


          大村

墓所の入り口付近にも今年5月の365回忌を記念して小佐々市右衛門前親の子孫の方(日本獣医師学会理事長をされています)が花丸をイメージした犬の像を建てています。ちょうどお墓参りに来ていた小さな女の子がお母さんと一緒に手を合わせていました。

【住所】
大村市古町1-64       

            

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プロフィール

けん

Author:けん
戦国武将にまつわる史跡と味のある建築探訪をテーマに暇を見つけては各地を彷徨っている40代前半の会社員(オッサン)です。ノスタルジックなもの・ローカル色強いものを好む習性があります。 


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