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ひがし茶屋街界隈の建物(石川県金沢市)

浅野川の東岸に位置する「ひがし」は文政3(1820)年、犀川西岸の「にし」とともに公許され形成された茶屋町です。街路に面して1階に出格子を構え、2階の建ちを高くして座敷を設ける「茶屋建築」が連なっています。

京都・祇園の茶屋町と並び、これら江戸時代後期から明治初期にかけての茶屋建築がまとまって残されている「ひがし」は、日本の華麗な茶屋文化を今に伝える貴重な町並みです(金沢市ホームページより)



         

         金沢

旧諸江屋
この建物は茶屋町の典型的な特徴を備えた伝統的な形式を取っていて意匠的にも優れ、藩政期以降の近世茶屋町建築様式を今に伝える代表的な建物の一つです。建築年代は藩政期末期から明治初期のものと推定されます。現在は木造瓦葺2階建てですが、当初は石置きの板葺屋根でした。外観は茶屋町の特徴であるベンガラを塗った出格子と背の高い2階建てで、2階表に座敷と縁が設けられていて開放的です。

写真などで見ていたものよりベンガラの鮮やかな色の建物になっていました。
  

         金沢

         金沢
 
高木糀商店(金沢市指定保存建造物)
髙木糀商店は藩政末期の建築とされる町家です。切妻・平入り形式の建物は間口6間強と大店の構えで、正面は2階の丈が低い典型的な金沢の町家様式です。特に店の正面は柱間に現在でも蔀戸を降ろす伝統的な形式を残しています。

玄関には大戸がありますが、柱の側面に蔀戸のための縦の掘溝が残っていることから、当初は蔀戸形式の玄関戸であったと考えられます。大屋根は60年前に瓦に葺き替えられたもので、かつては板葺きの石置き屋根でした。低い2階の正面は、防火のために漆喰を塗りまわした塗り家造りで窓には粗い格子が入っています。腕木に支えられた深い軒の出、両端に差し出された袖卯辰など全体として典型的な古町屋の様相をとどめており貴重な建物です。

         

             金沢

レストラン自由軒
明治42(1909)年創業の老舗洋食店。ひがし茶屋街には珍しい洋風建築です。


         金沢

正田義嗣家邸(金沢市指定保存建造物)
建築時期は明治初期と考えられます。建物の保存状態は良好で、屋根が板葺石置屋根から銅板葺に変わっていますが、屋根勾配は建築当時のままと考えられます。東西外観の腰が板張りからモルタル塗りとなり、脇玄関の庇が銅板平葺きとなっている以外は、外観上顕著な変更は認められません。

金沢の町家の特徴である風返し、袖卯建、木虫籠、軒下の下がりに見られる花頭形曲線、玄関の大戸の構えはよく旧態を保っており、典型的な金沢の町家としての景観を備えています。建物内部は流し、便所に改造が加わったほか、階段位置が1ヵ所変えられている以外には大きな改造は見られません。店の間の吹抜けに見られる火袋組や自在に、当時の生活様式を窺うことができます。
 
正田家は先代まで質屋を営み大正期にはタバコ屋も兼ねていました。そのためか、玄関には大戸の構えと脇から使える脇の入り口を備えています。2階の出窓も正面の玄関に特徴を与えている意匠です。




         金沢

旧涌波家住宅
正田義嗣家邸宅のすぐ横にある建物で現在はひがし茶屋街休憩館として活用されており金沢市観光ボランティアまいどさんが駐在しています。

旧涌波家住宅主屋は江戸時代末期の建築と推定され、調査に基づいて平成15年(2003)に復元整備された町家です。

主屋は桁行4間、梁間6間半で、平入(ひらいり)・鋼板葺き、1階庇は板庇となっています。建築当初の姿に復元すると平屋建て・板葺き石置き屋根の建物となりますが、復元整備では現状のまちなみとの調和に配慮して、明治期の姿で整備されました。1階正面の柱間には蔀(しとみ)が入り、玄関部の蔀にはくぐり戸が付いています。軒先の先端にはカザガエシと呼ばれる横板、2階壁面の両側には袖壁(そでかべ)、2階窓面には古格子が付き、1階板庇の下にはサガリと呼ばれる板張りの装置が下がっています。

建築当初からの敷地に残り、金沢の町家の古い表構えの意匠を見せる貴重な建物です。


          金沢

旧四十万屋芝田生菓子店   
藩政時代から氷室饅頭や五色生菓子などを作っていた和菓子屋の店舗。現在はひがしやままち空間として活用されています。


           金沢

芝原味噌店

ひがし茶屋街一番の見所であろうお茶屋建築の志摩(国重要文化財)を撮影していなかったことに帰宅してから気付くというあり得ない大失態。今回は結構撮影ミスの多い旅となりました。


                
※マップは自由軒の場所を指しています。

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コメント

[C200] 風情ありますね。

東茶屋町は、金沢城、兼六園と並んで 金沢のわかりやすい観光地のひとつだけなあって、なかなか風情ある場所ですね。
今は、新幹線開業で私が訪れた頃より人が増えているんでしようね。

[C201] yumeさん

金沢でも一・二を争う観光名所なのでまだ人が多くないであろう朝10時頃に行ったのですが、すでにいっぱいの人でした(+_+) やはりと言うべきか中国系の人が多かったですね。

ただ前回記事にした慈雲寺などほんの少しでも茶屋街から外れると別世界のように静かな住宅街と寺町になる、実に不思議なエリアでした。

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けん

Author:けん
戦国武将にまつわる史跡と味のある建築探訪をテーマに暇を見つけては各地を彷徨っている40代前半の会社員(オッサン)です。ノスタルジックなもの・ローカル色強いものを好む習性があります。 


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